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飯盛研究室
ごあいさつ
代表 磯谷美帆
VITA+四代目代表
磯谷美帆

地域を活性化させるためにはどうしたらいいのだろうかと考えたとき、地域の人々が生き生きしている状態を目指すべきであり、人に重きをおくことが重要であります。

「ひとづくり」から「まちづくり」 この言葉が、まさにそのことを表していると感じます。  では、生き生きとしている状態になるためには、何が必要なのか。

それは、周りとの関係性であり、「人とのつながり」がポイントです。

VITA+は高校生に、ジュニアケースメソッドを通して、「人とつながる力」を身につけてもらいたいという思いをもとに、活動しています。

そして、実現に向け「勇気・寛容・礼節」という三つの軸をもとに活動しています。  

自らの意見をもち、それを発信する力。  

相手の立場に立って考え、意見や価値観を受け入れる力。  

相手を尊敬し、信頼関係をきずく力。  

このような三つの力が、「人とつながる力」であり、これらを身につけるために、ディスカッションやプレゼンテーションを通して学びを得る場を作り上げています。  

また、このような場を作るためには、私たちVITA+も、自らも成長し続けていかなければなりません。

高校生により良いものを提供したい、高校生に気づきを得て欲しい、高校生に力をつけて欲しい。

そのために、まずは自らが実践していかなくてはなりません。  

また、ジュニアケースメソッドに参加する高校生が、授業を通して、成長していく姿、高校生の常識や価値観にとらわれない柔軟な発想に、大学生も気づかされ、刺激を受け成長しています。

相互に影響し合い、学びを得る場がジュニアケースメソッドにはあります。    

最後になりましたが、これまでVITA+は、飯盛先生をはじめ飯盛研究会の皆様、ご協力いただいた地域の方々、そして、設立者の西田様、本当に数多く方のご支援のおかげで、活動を続けてくることができました。

この場を借りて、心より感謝申し上げます。  

今後も、VITA+は、ジュニアケースメソッドを通して、他者を思いやり、周りのために行動することの大切さを伝え、人財育成に取り組んでまいります。  

今後とも、VITA+の活動をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

代表 磯谷美帆
VITA+三代目代表
磯谷美帆

自らの高校生活を振り返ってみた時に、あれば良かったと強く感じること、それは自分の身の回りのことについて考え、それに対する意見を人前で発言し、仲間と意見を交換し合うような機会だったのではないかと感じます。

中学・高校での勉強といえばとかく進学へ向けての受験勉強。試験に必要な知識を黙々と得ていく一方で失っていたものは、世の中や自分の周りの生活に対する素朴な疑問と、それを自ら探求していくエネルギー、また人とのコミュニケーションだったように思います。

人生のどんなステージにおいても、人は人と共に生きており、お互いに助け合うことが必要です。

また、常に「なぜ?」という疑問を抱くことが私たちを新たな学びへと導いてくれるのではないでしょうか。

現在の、受験勉強を目的に一方的に知識を習得することが中心となりがちな中学・高校生活においては、人が生きていく上で必要な「他人と繋がる機会」、「知への好奇心を育む機会」を得ることが難しいのではないかと考えます。

そのようなことへの懸念と、今後地域・社会を担っていく若者に自らの意見を持ったたくましい人に育っていって欲しいという思いから、私はVITA+の活動、更にはジュニアケースメソッドの実施を通じた若い人材の育成に2011年より取り組んで参りました。 

「私達の取り組みによって、高校生が夢を持った元気な若者に成長してくれたら!」そんな想いを持つ私達VITA+のメンバーこそが、ジュニアケースメソッド授業1回の実施に向けて、挑戦、試行錯誤、協力を通じて成長させてもらっていることを日々感じます。

私達が高校生に約束している「勇気・寛容・礼節」。

これを私達大学生は日々の取り組みの中で実践できているのだろうか。

そのようなことを考えた時に、私が一つ決心したことは、「自分が同席した会には、たとえ何人、何十人、何百人の人々が居合わせようと1度は必ず発言をしよう。

その場にいるメンバーの一人として貢献して帰ろう!」ということでした。

これは1年かけて大分達成されてきており、現在は「寛容」を具体的な行動で示すことを個人の課題としています。 

また、高校生と比較的世代を同じくする私達VITA+メンバーだからこそ、一番身近な人生の先輩として、高校生の皆さんの心に響く何かを常に共有していきたいと考えています。

高校生の皆さんと一緒に私たちも成長する、そんな思いも共に持ち合わせながら行っているのが、私たちVITA+です。

 

代表 磯谷美帆
VITA+二代目代表
磯谷美帆

2009年から慶應義塾大学SFCの飯盛義徳先生の研究会に所属して、
「地域活性化」について考えてきました。
元気な「まち」をつくるためには、どうしたらいいのか。

僅か1、2年で明確な答えが出るほど簡単な問題ではありませんが、
それでもひとつ、いつも心に浮かぶ考えがありました。

“元気な「まち」には元気な「ひと」がいる”

どんなに寂れたまちも、情熱をもった人々の力でよみがえる、
そんな事例をいくつも目の当たりにして、思ったことでした。

“元気なまちづくりのための、元気なひとづくりがしたい”

この思いを胸に、2010年の春、私はVITA+の一員となりました。

VITA+の「ひとづくり」は、高校生、これからの社会を担う若者を対象にしています。

地域活性化の切り札としてよく言われているものに、
「若者、バカ者、よそ者」という言葉がありますが、
まさに「若者の元気」は、「地域の元気」に欠かせないものです。

これは、私たちが信じ続けていることでもありますし、
ジュニアケースメソッドを通して、
高校生に教えてもらっていることでもあります。

多くの高校生は、ディスカッションというものに慣れていません。
地域のことについてじっくり考えてみた、ということもなかなかありません。

当然のことながら、最初は戸惑いながらの思考です。
それでも一生懸命頭を働かせ、勇気を振り絞って発言する。
他者の意見に耳を傾け、さらに自分の思考を深めていく。
そうしたプロセスを経た高校生たちの顔は、 数時間前となんだか違って見えます。

そして彼らの、既成概念やしがらみに縛られない自由で豊かな発想には、
いつも私たちの方が驚かされます。

彼らの真剣な眼差し、瑞々しい発想には、大人を、地域を変えていく力があります。

また、ジュニアケースメソッドを通して、高校生自身の社会で生きぬく力を育みたいというのが私たちの思いです。

予想もつかないことが起こる現代社会においては、受け身でいることはできず、常に自分の頭で考え、行動する力が試されます。

自分が今ぶつかっている問題はなんだろう、どうやったら解決できるのだろう、そうやって思考を重ねることが必要とされます。

一方で、人は一人では生きていけません。

特に何か大きなことを成し遂げようとすればするほど、他者の協力が必要となってきます。

自分の思い、考えを他者に伝える力、
他者の立場に立って物事を考える力、
多様な考え方、様々な人の存在を受け入れる姿勢、
ジュニアケースメソッドを通じて、高校生が社会に出る前に、
そういった「人とつながる力」を身につけてもらいたいと思っています。

高校生の「生きる力」を育て、
彼らが社会の中でイキイキと暮らしていけるようにすること、
そして彼らが自分の住む地域に愛着や問題意識を持ち、
いずれまちづくり活動のリーダーや、フォロワーになることを私たちは目指しています。

ジュニアケースメソッドの場は、私たち大学生の成長の場でもあります。
高校生と共に、私たち自身も、「生きる力」を持って、
地域のために行動できる人でありたいと思っています。

最後に、今までたくさんの方のご支援によって、
VITA+は活動を続けてくることができました。
皆様との素晴らしい出会いに感謝しつつ、
これからもVITA+は若者を、地域を、元気にしてまいります。

今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。

 
西田みづ恵
VITA+設立者
西田みづ恵

私の人生の中で、自分の考えが大きく変わった転機は、
1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」でした。
この時、私は中学生で、犯人は同じ年でした。

この時まで、生き方に正解があると思っていました。
自分が頑張れば、自分と自分の家族は幸せにできると思っていました。

ただ、この事件が起きた時に、それが違うことに気がつきました。

人は社会の中に、つながりの中にいる。
自分は、家族と、学校の先生と友達と、地域の住民との関係性の中にいて、
周りにいる人が異なれば、その人との関係性が変われば、
自分の考え方も存在も変わるのだと。

それから8年間、一人一人が、人とのつながりの中で、
自分が生まれてきた意味を創ることができ、
「生まれてきて良かった」
そう思えるような人生を送るための方策を考え続けていました。

また、この間に、交通手段も通信手段も発達し、
様々な垣根を超えて、人が繋がるようになりました。
このような情報化社会・国際社会においては、
異質なもの同士、あるいは異質な共同体同士が、
相互に交流できる「開かれた公共性」の再構築が重要です。

さらに、他人事を自分事として考え、行動していくことが、
自分も社会も良くしていく方法なのだと思います。

2005年、
慶應義塾大学SFCの國領二郎先生と飯盛義徳先生の研究会で
ケースメソッドに初めて出会いました。
涙が出そうになるくらい、感動しました。

その教室では、
他者の考えを聴き、受け止めながら、自分の意見も伝え合っていく、
「他者との相互作用を通じながら、一人一人の存在が立つ」場が実現されていました。

ケースメソッドが他のワークショップにはない魅力を持つのは、
ケース教材の主人公の立場に立って、
「自分だったらどうするか」と考えるところにあります。

この「自分だったら」と考えることが、他人事を自分事として考える訓練になります。

できるだけ若い内からこの経験ができるような機会を創りたい。
そう思い、VITA+(ビータプラス)を立ち上げました。

VITA+には、
Vitaminの接頭語である「VITA」に「活力」という意味を、
「+」に「つながり」という意味を込めています。

立ち上げから現在までに、
今までビジネススクールで用いられてきたケースメソッドを改編して、
子どもたちも参加ができる「ジュニアケースメソッド」を開発してきました。

また、社会のつながりの中で、
他者のことを自分のこととして考える訓練ができるように、
身近な社会である「地域」を舞台に、
「地域」で活躍する人を主人公にしたケース教材を開発してきました。

その結果、子どもも大人も一緒に議論できる可能性が地域に生まれました。

この5年間、約40回のジュニアケースメソッドを実践し、約700名の中学・高校生に参加してもらいました。

ただ、世代の垣根を越えて、子どもも大人も一緒に自分の地域について考えたのは数回でした。

高校の中だけで実践をしても、
コミュニケーション能力の向上や自分で考える力がつくという効果が聞こえてきております。

しかしながら、
異質な他者との関係性の中で自分を創っていくためにも、
また、行政だけではなく、住民一人一人が地域について考え、行動し、
自分が生きていく社会を良くしていくためにも、
もっと、様々な場面でジュニアケースメソッドを実践し、
皆さんに参加していただきたいと思っております。

最後に、ジュニアケースメソッドにおいて、
子どもたちが考え、発言するための大きな要素として、
VITA+は大学生が企画・運営していることが挙げられます。

2011年から、現役大学生に代表を引き継ぎ、
私はサポーターとして、
日本中に「VITA+」の種を蒔いていきたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。