2010年は、JCMやVITA+について、先生方と生徒さんに知っていただくため、先生方への模擬授業と、1年生(9クラス)への説明会、JCM体験講座を行いました。
・VITA+の説明会(8月6日)
生徒さんに向けて、大久保と磯谷がVITA+の説明を行いました。
・模擬授業(8月25日)
まず、VITA+顧問の飯盛義徳准教授が「ソーシャルアントルプレナーシップの重要性-慶應SFCの挑戦-」というタイトルで講演を行いました。後半は、今後のJCM体験講座をどのように行うのかを先生方にお伝えするために、代表の西田がプレゼンテーションをしながら、メンバーが大学生(VITA+メンバー)と高校生の役を演じ、劇仕立てで説明を行いました。この時、第1回の体験講座の教材の原本である『かもめになったペンギン』の本を、ダイヤモンド社様からお借りして、会場にいらした先生方に実際に見ていただきました。
・第1回JCM体験講座(2月10日)
1年生9クラスの生徒さんを対象に、VITA+の坂根、磯谷、高野、木口、星出と飯盛研究室のサポーター田中、中川が、各クラス110分の体験講座を行いました。この講座の目的は、地域づくりをテーマにしたJCMを来年度以降導入する前に、自分で考え、動くことの大切さに気付いてもらうことと、また発言するディスカッション形式の授業に慣れてもらうことでした。そのため、2009年度ダイヤモンド社様からの委託研究で開発した『かもめになったペンギン』のケース教材をリバイスしたものを使いました。
体験講座の後、生徒さんに答えてもらったアンケートには、「いろんな人の意見を聞いて、自分の意見と異なる意見について考えることができた」、「一人一人が自信や勇気を持って話し始めることが大切だなと思った」などの意見があり、先生方からは「JCMでは、普段の授業ではなかなかできない、生徒が意見を出すのを待つということができていたのが良かった」、「大人数に対してやることの難しさなど、まだ課題があるので、今後さらに工夫が必要」などの意見がありました。
・第2回JCM体験講座
1回目の体験講座を受けた生徒さんを対象に、「NPO法人砂浜美術館」のケース教材を用いて、Tシャツアート展が20年続いてきた理由、抱えている課題・解決策についてディスカッションをする予定でしたが、3月11日の東北地方太平洋沖地震の発生により、授業を中止いたしました。
しかしながら、第1回の体験講座に参加した1年生から、この地震を経験して、「何か自分たちにできることをしたい」という声があがり、「今、自分たちにできること」というテーマで意見交換が行われ、VITA+のメンバー大久保、坂根、磯谷、高野、藤田、星出がファシリテートに入りました。
そこでは様々な意見が出ましたが、「校内、地域から意識改革を行い、被災地のために行動を起こす人を増やす」ということを目的に定め、まずは、現状、災害のメカニズム、防災、募金の行方などの情報を誰でも分かりやすく理解できるような形にまとめ、身近な所から発信していくという活動から始めることになりました。
・2011年度の取り組み予定
2年目となる2011年度は、「問題発見能力・問題解決能力の育成」「コミュニケーション能力の育成」「プレゼンテーション能力の育成」を目的としたアントレプレナーシップ教育として、7月に1、2年生の有志の生徒さんを対象としたJCM授業、2月に1年生全クラスを対象としたJCM授業を行う予定です。また、相模原市を舞台としたケース教材を作成する予定です。
・2012年度の取り組み予定
3年目となる2012年度は、前年度の目的に加え「社会や地域でリーダーシップをとれる人材の育成」を目的とし、2、3年生のアントレプレナーシップ教育科目履修者に向けJCM授業を行う予定です。
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